ぐうたら妻とは私のことです。

バリキャリからの転落(天楽)日記

しいたけ

毎日毎日夫くんに「しいたけ」を食べさせられているのですよ。

 

始まりは夫くんが仕事の関係でしいたけ栽培している農家さんと仲良くなって。

夫くん案外年配キラーでしておじさまとかおばさま、おじいちゃん、おばあちゃんと

なんでか可愛がられることが多い。

前の仕事の時は農家さんを回る仕事だったので

びっくりする量のお野菜をもらって帰ってきてた。

今は別の仕事なのだけどたまたましいたけ農家さんと知り合い気に入られ

ある日突然しいたけを持って帰ってきた。

 

夫くんはしいたけが食べられない

なので1日目は会社の人に配って帰ってきた。

2日目またもらったらしく袋いっぱいのしいたけを持って帰って来た。

近所に住む友人にいくつかあげてせっかくなのでわたしも少し食べることにした。

夫くんはしいたけが食べられないのに

なぜか率先して台所に立ち、しいたけを調理しようとしてる。

 

「しいたけ料理したことあるの?」

「ない」

 

なぜやろうとした?

 

もう夕飯は出来上がった後なので簡単に味見ができるほどでいいと

しいたけをフライパンに乗せて傘の裏側にギーと醤油を少し乗せて焼く方法を教えた。

魚グリルもアリだったがおそらく夫くんはしいたけの様子を見たいのだろう。

食べないくせにフライパンに乗せて調理を始めた。

 

お店なんかじゃ匂いがするだけでもギャーギャー騒ぐのに

なぜ自ら焼こうとするのかだ。

 

そして焼き上がったしいたけは肉厚でジューシーでとてもおいしかった。

 

「久々に食べると美味しいね〜」

うちでは夫くんがキノコ類が嫌いなのもあり家ではほとんどキノコを食べない。

わたし自身もキノコを率先して食べたいとも思わないのでここ数年食べる事はなかった。

 

3日目、前の家のご近所さんに挨拶がてら手土産に持っていこうと

袋にいっぱいのしいたけが2袋やってきた。

その中から取り分けたしいたけをあげて、残りのしいたけは新聞紙の上に置かれた。

だいたい新聞紙開いた1枚分くらいのしいたけが家にのさばる。

夫くんは手慣れたようにまたしいたけを焼いてわたしに食べさせた。

 

4日目、今度は「どんこ」をもらって帰ってきた。

今までのしいたけとは明らかに違って美しく可愛い形だった。

「これ、高いんだって〜」と言いながら

手際よく4つほど焼いてまたわたしに食べさせた。

 

どう説明したらいいかわからないが今までより香りが強く

香ばしさと旨味がぎゅっと凝縮されたようなそんなしいたけだった。

 

 

ふと思った。

こんな毎日食べさせられて毒きのこじゃないだろーな?

 

 

キノコってこんなに毎日食べていいのだろうか。

毎日食べて菌が繁殖してしいたけが生えてこないだろうか。

なぜしいたけばかり率先して毎日食べさせられているのだろうか。

 

夜、ベッドに入りあんなに食べてなかったものを毎日食べてんなと思って

夫くんに言ったら死ぬほど笑って

「明日もまた焼いてあげるから食べてね」

と言った。

 

まさかの殺意