派手のくせに
ゴールデンウィーク２日目。
今日は少し街に出てお買い物に行くことにした。
お昼ご飯は近くのお店に行くことにしてゆっくり支度をして出かけた。
少し肌寒かったけど晴れていたし
先日買った服を着て出かけることにした。
テロッとした生地でボタニカルな柄の服なんだけど
緑色に紫や黄色が綺麗に入った柄でひとめで気に入った。
基本的にこんな柄の服誰も着ないでしょって服を選ぶのが好きで
ちょっと変わった服が好きだったりするんだよね。
色も鮮やかな色でも怖がらずに結構着てしまったりする。
ここ最近はあまり鮮やかな服って着れなくて
白とかグレーとかベージュとかのシンプルなものを着てたけど
引っ越してからの心境の変化なのか
久しぶりに鮮やかな色を選ぶことが増えた。
ただここは都会ではない。
田舎も田舎な場所なので、色鮮やかな服はかなり目立つのだ。
それに加えて襟足金髪のウルフヘア。
ヤバいよね。
今日の服装は先程の白地に緑や紫、黄色のボタニカル柄のチュニック。
下には鮮やかなグリーンのパンツ。
足元はピンクのナイキ。
夏を先取りだね！って感じの格好になってしまって
一瞬ちょっと恥ずかしさが湧き起こってしまった。
過去のわたしであればそれは普通の格好なのだが
やはりここの土地では目立ちすぎる。
派手な人だなとか目立つ人だなとかならいい。
どちらかと言うと奇怪な人になりかねない。
一瞬迷ったが今日行くのは街のほうだし
ここら辺では唯一のおしゃれショップがある大型施設の駅ビル。
これくらい行っちゃっても大丈夫だろうとそのまま出かけた。
ランチを食べに行っても歩いていても
やはり視線が届いてくる。
いや、自意識過剰かなと思い直すがやっぱりものすごく目が合う。
でもね
昔はそんなのもへっちゃらだったの
元々自分の感覚はちょっと変わってたしそれがいいと思ってたし。
でもこっちにきて引きこもりな生活をしているせいか
はたまた遠い土地へ来たせいか
なんだかちょっと萎縮してしまう自分がいる。
外国人ばりに堂々と目が合ったらウィンクするくらい
そんなオープンな自分になれたらいいが
今はハードルが高すぎる。
なんとか駅ビルにたどり着いて
比較的おしゃれ度が高い人混みに紛れ込むが
わたしの場合オシャレとはまた違って単に個性的という路線なので
肩身の狭さはさほど変わらなかった。
夫くんが欲しいパンツがあると言うので
最近オープンした大人男子のおしゃれウェアなお店に向かった。
どうやら前から目をつけていたデニムがあったらしく
すぐにそれを見つけて手に取り試着室へと消えていった。
そこのお店は何回か立ち寄っていて
すごくカッコいいシルバーの偏光カラーのスニーカーがあって
本当は買いたかったんだけどサイズがなくて断念したのだった。
相変わらず可愛かったので見ていたら
店員のお兄さんが話しかけてきてくれた。
実際は話しかけられそうな雰囲気からちょこちょこ避けていたのだが
靴の可愛さに吸い寄せられて足を止めてしまったのだ。
店「そのシューズナイキですか？かわいい色ですね！」
ぐ「あ、はい。ナイキです」
店「今日の服の配色とシューズがすごくいいバランスですね」
ぐ「あ・・あ、はい。あ。え、あ、ありがとうございます」
ぐ「あ、あのでもこの靴が本当は欲しかったんです。サイズがなくて」
店「そうなんですよ。26からしかなくて」
ぐ「ねー。残念です〜」
店「それにしても色の合わせ方がまたすごく上手ですね〜」
ぐ「あ、あは。あ、ども。えへへ。」
笑ってごまかす事しかできなかった。
オシャレなお兄さんに褒められてすっごく嬉しかったんだけど恥ずかしかった。
夫くんは何をグズグズいつまで試着しているんだ！と心の中で思って
スーッとさりげなく視界に入らない洋服の裏に隠れてしまった。
褒められるのはとても苦手だ。
恥ずかしくなってしまう。
否定するのは良くないのはわかっているので
褒めてもらうと「ありがとうございます」と返すようにはしているが
ありがとうを言うと喜んでくれた！と思うのか
さらに倍のお褒めの言葉がやってくるから
もうパァーッと恥ずかしくなって話を逸らしたくなる。
それで無理矢理逸らそうとするもんだから
そう言う時って大概しょうもない事言ったりテンパったり。
後で思い出してまた落ち込むパターンなんだよね。
わけわかんない事言っちゃった時はまるで自分の母親を見ているようで
あ〜自分ももっと歳を取ったらあんなわけわかんない事言うのかな〜と
ちょっと嫌だな〜とか思っちゃう。
結局今日はお買い物とっとと済ませて
街からも早々に切り上げて家に帰ってきたのでした。
そんな服着といて今更恥ずかしがるなって事ですよ、はい。
